文書の見栄えを大きく左右するものに、フォント(書体)があります。
文書の雰囲気に合ったフォントを使わないと、読み手に好感を持ってもらえません。
読み手「なんか書体に違和感。好きじゃない・・・」
しかし、パソコンに元から入っているフォントは数が少ない。
そのため、そもそも文書に合うフォントが無いこともあります。
特に、使ってしまいがちなのが「HG創英角ポップ体」や「HG丸ゴシックM-PRO」。
これらのフォントは、読み手は見飽きていますし、特有の安っぽさも出てしまいます。
ドキィッ!!
・・・そのフォント、よく使うんですけど。
私も使うよ~。
だって楽しそうなフォントを使いたいときって、それぐらいしかないもんね?
そこでじゃ!今回紹介する無料フォントを使えば、文書がカッコよく、または可愛らしく変わるぞい。
本記事では、ネットで手に入れられるオススメの無料フォントを紹介します。
これらのフォントを使いこなせば、あなたのデザインセンスは格段にアップ!
周りから「あなたの文書、なんだかイイね!」と賞賛されることでしょう。
無料フォントをパソコンに入れる際の注意点
無料フォントを入れる前に、注意点を紹介しておきます。
ネットでは、無料フォントをまとめて紹介しているサイトがあります。
でも無料だからと言って、フォントを入れまくるのは避けてください。
ここでは、フォントを入れすぎると発生するデメリットを2つ紹介しておきます。
パソコンの動作が重くなる
フォントというのはデータ量がそれなりに多いです。
そのため、フォントを入れすぎるとパソコンの動作が重たくなる恐れがあります。
例えば、フォントメニューの▼ボタン(下図赤枠)をクリックすると、メニューが表示されるのに数秒かかるようになる、といったものです。
ただ、最近のパソコンの性能であれば、そこまで神経質にならなくて大丈夫です。
本記事で紹介しているフォント10個程度では問題ありませんので安心してください。
フォントを選ぶメニューが長くなる
フォントを入れるほど、フォントを選ぶ時のメニューは長くなります。
そのため、目的のフォントが見つかりづらくなるデメリットもあります。
ですので、自分が使うフォントだけをパソコンに入れるようにしましょう。
無料フォントをパソコンに入れる手順
この後、無料フォントを紹介していきますが、その前に、無料フォントをパソコンに入れる(インストール)手順を説明しておきます。
フォントを手に入れたら、この手順を行ってください。
(手順はWindows10の場合を例にしています)
1)ダウンロードしたファイルを開きます。
2)フォントのファイルをダブルクリックします。
3)[インストール]をクリックします。これでインストールされます。
無料で使えるオススメの日本語フォント集
ここから無料で使える日本語フォントを紹介していきます。
使い勝手が良いフォントのみをピックアップしましたので、ぜひ試してみてください。
源柔ゴシック
はじめにオススメしたいのが、「源柔ゴシック」というフォント。
下図は「源柔ゴシック」を設定した文字のサンプルです。
字体の特徴は、ゴシック体ではありますが、ほどよい柔らかさがあるので、「MSゴシック」や「游ゴシック」では固すぎる、といった場面で非常に重宝します。
また、「HG丸ゴシックM-PRO」よりも丸みがおとなしいので、ビジネス文書でも使い勝手が良いです。
上図は、源柔ゴシックで用意されている太さ5段階のうち、2・3・4番目の太さを、細い方から紹介しています。
この3つの太さのいずれかが使いやすいでしょう。
コーポレート・ロゴ
「コーポレート・ロゴ」は、フォント名のとおり、企業のロゴ作成にぴったりのフォントです。
太さが2種類、用意されています。
もしも、あなたがお店や会社に、まだロゴが無いのであれば、チラシの末尾にのせる店名・社名を、このフォントにするのもよいかもしれません。
文字の太さ2種類については、自店の印象にあったほうの太さを選びましょう。
あおぞら明朝
「あおぞら明朝」は、特徴をひとことで言うと「太い明朝体」です。
実は「太い明朝体」というのは、Windowsの初期フォントにはありません。
そのため、太い明朝体が欲しいときは、「MS 明朝」に「太字」を設定して、それらしく見せるぐらいしか方法はありませんでした。
この「あおぞら明朝」を使えば、新聞の見出しのような、力強い明朝体が表現できます。
フォントは、異なる太さで7種類も用意されています。
上図のサンプルはそのうち、中央の3段階を太い方から紹介したものです。
「あおぞら明朝 」のダウンロードサイト
やさしさゴシック
「やさしさゴシック」は名前のとおり、どこか優しさを感じるゴシック体。
女性的な印象があるのでエステや美容院など女性向けのお店で使いやすいフォントです。
ロゴたいぷゴシック
「ロゴたいぷゴシック」は、やや細めでオシャレ感のあるフォントです。
女性的でエレガントな雰囲気があります。
先ほどの「やさしさゴシック」と同様に、女性を対象にしたお店で使いやすいでしょう。
なお、「ロゴたいぷゴシック」は先ほどの「やさしさゴシック」と同じ作者のフォントです。
この作者は他にもクオリティの高いフォントを配布していますので、興味の有る方はサイトで見てみてください。
たぬき油性マジック
「たぬき油性マジック」は、マジックインキで書いたような手書き風のフォントです。
親しみやすい字体なので、使い勝手がよいです。
字体が太めなので、タイトルや見出しに使いやすいですね。
用途はお店のPOPやチラシに向いています。
ふい字
「ふい字」は、スタンダードな手書きフォントです。
手書きフォントの中でも、「ふい字」は馴染みやすい良さがあります。
字体は、かなり崩しているように見えるかもしれません。
しかし、文書に設定してみると意外と自然に馴染みます。
用途は、お店の手書き風チラシにピッタリですね。
他にも手書き風の文書に幅広く使えます。
なお、「ふい字」は通常フォントのほかに、「ふい字P」という字間が調整されたフォントも用意されています。どちらも入れておくと便利でしょう。
KFひま字
「KFひま字」は、太めで手書き感のある可愛らしいフォントです。
かわいさの他に、なごむ感じもあり、どことなく癒やされます。
用途は、子どもを対象にした文書関連ですね。
なお、「ひま字」というフォント名の由来は「ひま人」が作ったからだそうです(笑)
kawaii手書き文字
「kawaii手書き文字」はフォント名そのままに、かわいい手書きのフォントです。
女の子が書いたような文字です。
見た目は特徴的なフォントですが、かわいらしい文書なら全般的に合うので使いやすいフォントです。
殴り書きクレヨン
まさしく殴り書きしたクレヨンのフォント「殴り書きクレヨン」。
手書き感が抜群のフォントです。
見た目のとおり、子供向けの文書に使いやすいです。
使う場面が限られるフォントではありますが、用途がぴったり合えば効果は抜群です。
ほのかアンティーク角
「ほのかアンティーク角」は、角ゴシックでどこか懐かしさを感じるフォントです。
用途としては、レトロな雰囲気のある文書の見出しに使いやすいですね。
喫茶店や演劇関係のチラシに向いています。
しねきゃぷしょん
「しねきゃぷしょん」は、映画の字幕のようなフォントです。
かなり特殊なフォントで、使う場面は限定されやすいです。
使える雰囲気としては、いわゆる「大正浪漫」や「ハイカラ」といった語句に合いそうな場面で使えます。
以上が、使いやすいおすすめフォントでした。
最後に、無料フォントを使った文書で、よくあるミスを紹介しておきます。
無料フォントを使った文書でよくあるミス
無料フォントを使った文書を、相手に送る場合は注意してください。
フォントというのは、そのパソコン内にあるものを参照して表示しています。
そのため、相手のパソコンに該当のフォントが入っていなければ、別のフォントに置き換わって表示されるのです。
↑相手「送ってもらった文書、なんか書体に違和感があるぞ・・・???」
送った先のパソコンにも無料フォントを入れてもらえば、きちんと表示されます。
とは言っても、送り先に対してフォントを入れる手間をお願いするのは、なかなか難しいでしょう。
解決するには?
実は、文書を「PDF」という形式で保存すれば、無料フォントを使っていても相手側できちんと表示できます。
PDF形式については下記のページで説明しています。
文書を誰かに送る必要がある方は参照してください。
まとめ
本記事では、ネットで手に入れられるオススメの無料フォントを紹介しました。
実は「日本語フォント」というのは、制作に非常に手間がかかります。
日本語には漢字があるので字数が多く、膨大な作業量が必要になるからです。
そのため、有料のフォントは値段がそれなりに高めです。
ただ、さすがに有料フォントはクオリティが高く、非常に使いやすいです。
より幅広くフォントを使いこなしたい方は、いずれは有料のフォントソフトも検討してみると良いでしょう。
本記事で紹介した様々なおすすめフォントを使って、ぜひあなたの文書をステキに作成してみてくださいね!